会社設立後に電子定款の同一情報(定款謄本)を取得する方法

皆さん、こんにちは 名古屋市南区の司法書士・行政書士の加藤芳樹です。

定款を電子定款で作成して設立登記をした株式会社等が、設立後に電子定款の同一情報(公証人の認証文付きの紙の定款謄本)を請求するには、登記・供託オンライン申請システムを利用して公証人に請求する必要があります。

請求者の電子証明書が必要であるなどハードルがやや高いことから、代理人として取得を依頼されることがあります。

備忘録として司法書士が代理人として請求する方法を、記録しておきます。参考になれば幸いです。

電子定款の同一情報(定款謄本)の取得手順

同一情報の取得は、司法書士が電子定款作成代理人として関与した法人の他、それ以外の法人からの委任により取得することもできます。なお、設立登記時は電子定款認証時に請求します。

以下、経験に基づき設立登記後に、設立時の電子定款の同一情報を、紙で取得する場合のご説明を致します。

登簿管理番号を確認し委任状等を取得する

依頼者(株式会社等の代表者)から以下の書類等を取得します。
1.司法書士へ同一情報の提供の請求及びこれを受領する一切の件並びに添付書類の原本還付請求及び受領を委任する旨の委任状(法務局への法人届出印を捺印したもの)
2.委任法人の登記事項証明書(登記簿謄本)
3.委任法人の印鑑証明書
4.登簿管理番号(18桁の番号15-180100××××××××××)を教えてもらう。
登簿管理番号は、電子定款認証時に受領した電子定款データのフォルダの番号と同一で、定款認証の際に受領した計算者(兼領収書)または、同一情報(紙の定款謄本)の末尾の認証文に記載されています。

これらを紛失等して登簿管理番号が不明なときは、法人代表者などの方から、認証を受けた公証役場に問い合わせをして教えてもらいます。 

公証役場へ同一情報の受領に関する予約をする

公証役場へ同一情報を受領する日時を予約し、必要な同一情報(紙の定款謄本)の通数を伝え、担当公証人を確認します。

同一情報の提供の請求を電子申請システムで行う

株式会社リーガルのオンライン申請システム「権」にて「システム書式」→「その他」→「電子公証」→「同一の情報の提供の請求」を選択して登簿管理番号を入力し、電子公証のタブをクリック→申請データ編集→同一の情報の提供の請求の画面上で必要事項を入力し、電子署名を行った上で電子申請を行います。

他社のシステムでも入力する項目は同じと思われます。

公証役場で同一情報を受領

公証役場に持参する書類等は、1.司法書士への委任状 2.法人の登記事項証明書 3.法人の印鑑証明書 4.司法書士の本人確認書類です。司法書士の認印については経験上必要であったことはないのですが、公証役場によっては認印等が必要な場合もあるかもしれませんので、事前に確認した方がよいでしょう。

費用(同一情報の提供1件につき700円と、書面の交付による加算額、紙1枚×20円の合計額(公証人法手数料令41条の4))を支払い、同一情報(紙の定款謄本)を受領します。委任法人の登記事項証明書と印鑑証明書は還付してもらえます。

なお、同一情報を電子データで受け取ることもでき、この場合には、受け取るための電子媒体(CD-R,USBメモリなど)を持参する必要があります。

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